4 患者への説明義務

病院・介護施設

4 患者への説明義務

ポイント16.説明義務の根拠と種類

医師の義務の中でも、重要性が高まっているのが、説明義務です。 説明義務の根拠は、患者との診療契約にありますが、医師法や医療法などの法律にも規定があります。また、説明義務には、療養指導のための説明義務、患者の自己決定権尊重のための説明義務などの種類があり、それぞれ問題となる場面が異なります。

ポイント17.診療契約上の説明義務

医師と患者の間の診療契約は、特別な信頼関係に基づくものであり、 民法上の準委任契約か、それに近い性質を有する契約であるとされるのが一般的です。準委任契約とは、当事者の一方が、法律行為でない事務を相手方に委託する契約です。準委任契約の受任者には、善管注意義務や報告義務があり、説明義務もその一環です。

ポイント18.医師法上の説明義務

医師法23条は、医師は、診療をしたときは、本人又はその保護者に対し、療養の方法その他保健の向上に必要な事項の指導をしなければならないと定めており、これを療養指導のための説明義務ということができます。療養指導のための説明義務については、医師の裁量権との関係で、病名の告知などが問題となる場合があります。

ポイント19.医療法上の説明義務

医療法1条の4第2項は、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならない、と定めています。 また、同条第3項は、患者の他の医療提供施設への紹介義務とともに他の医療施設の医師等への情報提供義務を定めています。

ポイント20.説明義務違反の責任

医療過誤訴訟というと、手術ミスのような場合が思い浮かびますが、 近年では、医師の説明義務違反を理由として損害賠償が請求されるケースも増え、損害賠償責任を認めた判例も数多く見られます。どのような場合に説明義務違反の責任が認められるかについて、過去の事例を理解したり、社会の動向を注視しておく必要があるでしょう。

病院・介護施設のコンプライアンス研修

研修対象者

病院、歯科医院、調剤薬局、介護施設その他の医療機関の役員、スタッフなど

病院・介護施設

研修の特徴

・医療機関に求められるコンプライアンスを学びます
・医療事故・医療過誤の予防法や対処法を学びます
・職務上の守秘義務や患者情報の保護を徹底します

ーお気軽にお問合わせくださいー

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研修プログラム(例)

※研修プログラムの内容の一例を、項目形式でご覧頂けます。
※実際の研修では、専用のテキストを使用して解説を行います。

  1. 医療と法律の関係
  2. 医師法上の医師の義務
  3. 守秘義務と個人情報保護
  4. 患者への説明義務
  5. 医療過誤と行政上の責任
  6. 医療過誤と刑事上の責任
  7. 医療過誤と民事上の責任①
  8. 医療過誤と民事上の責任②
  9. 病院における労働トラブルの防止
  10. 病院に必要なコンプライアンス体制