ら行のコンプライアンス用語
リコール
製品に欠陥や不具合が見つかった場合などに、事業者が実施する回収、修理や交換のことをいう。リコールには、 製造者や販売者が自主的に行うものと、法令に基づくものがある。法令に基づくものとしては、道路運送車両法に基 づく自動車、タイヤ及びチャイルドシートを対象としたリコールや、消費生活用製品安全法に基づく消費生活用製品 を対象したリコールがある。
リスクマネジメント
事業活動を行う上でのリスクを予測し、リスクやこれによって発生する損害の回避・軽減を目指すことをいう。事業活 動に伴うリスクとしては、地震、洪水、台風や落雷のような自然災害、火災や交通事故のような事故、役員や従業員 の不正や不注意によるミスなど、様々なものが想定される。リスクマネジメントでは、想定される全てのリスクを洗い 出した上で、発生の確率と影響の大きさを分析・評価し、優先順位を決定して対策を実施するのが一般的である。
臨床法務
企業法務の分類の一つ。紛争などの問題が発生した後、これを解決することを目的とした、訴訟対応などの法務を 指し、予防法務、戦略法務との対比で用いられる。臨床法務や予防法務という用語は、医学における考え方を参考 としており、企業にとっての紛争を病理ととらえることから来ている。
労働基準法
賃金、労働時間、休憩、休日などの労働条件について、使用者が遵守すべき最低の基準を定める法律である。監督 機関として、厚生労働省の労働基準主管局、都道府県労働局及び労働基準監督署が置かれており、労働基準法違 反には、罰則が課されている。労働契約法とともに、個別の労働関係において基本となる法律である。
労働組合法
労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させることを目 的として、労働組合の組織、不当労働行為の禁止、労働協約の効力、労働委員会の組織等について定める法律。 労使関係において基本となる法律である。
労働契約法
労働契約について基本となる事項を定める法律。労働契約について合意の原則、就業の実態に応じた均等の考慮、 仕事と生活の調和への配慮、信義誠実の原則、権利濫用の禁止などを掲げるとともに、労働契約の成立と変更、労 働契約の継続及び終了についてのルールを定めている。労働基準法とともに、個別の労働関係において基本となる 法律である。
労働法
労働分野における法の総称。労働者と使用者との間の個別の労働関係については労働基準法と労働契約法が、 労働組合や団体交渉などの労使関係については労働組合法が、労働関係の調整と労働争議の予防・解決については 労働関係調整法が、それぞれ基本となる法律として位置付けられているほか、多数の法律が存在している。