流通小売業のコンプライアンス2 顧客情報と個人情報保護法

流通小売業界

流通小売業のコンプライアンス2

流通小売業のコンプライアンスについて、ポイント形式で解説するコーナーです。第2回では、顧客情報と個人情報保護法のポイントを解説致します。

顧客情報と個人情報保護法

ポイント1.個人情報とは

個人情報保護法は、生存する個人に関する情報であって、①当該情報に含まれる氏名、生年月日等により特定の個人を識別することができるもの、又は②個人識別符号(指紋、免許証の番号等)が含まれるものを「個人情報」としています。また、一定の要件を満たす個人情報を含む情報の集合物を「個人情報データベース等」としています。

ポイント2.個人情報取扱事業者の義務

個人情報保護法は、個人情報データベース等を事業の用に供している者を「個人情報取扱事業者」としています。個人情報取扱事業者は、個人情報の適正な取得や利用目的の通知等の義務を負い、また、個人情報データベース等を構成する構成する「個人データ」についても、データ内容の正確性の確保や安全管理措置等の義務を負います。

ポイント3.顧客情報の取得

流通小売業では、様々な形で顧客情報を取得します。個人情報の適正な取得や利用目的の通知等の義務を遵守するためには、例えば、顧客アンケートに記載された顧客の個人情報や従業員が接客の中で取得した個人情報を営業活動に使用する場合には、そのことを顧客が認識できるように明示しておくなどの対応が必要となるでしょう。

ポイント4.顧客名簿の管理

流通小売業では、多くの企業が顧客名簿を作成しています。顧客名簿は個人情報データベース等に該当することが通常であるため、データ内容の正確性の確保や安全管理措置を徹底しなければなりません。特に、外部委託先から顧客情報が漏洩したり、退職した従業員が顧客情報を持ち出したりすることがないように、最大限の注意が必要です。

ポイント5.従業員の採用と個人情報

個人情報の保護は、従業員との関係においても重要となります。例えば、従業員の採用活動にあたっては、募集要項等に利用目的を明示した上で、応募書類に記載された個人情報の適正な取り扱いを徹底する必要があります。また、職業安定法や厚生労働省の指針にも関連する規定がありますので、これらにも注意する必要があります。

流通小売業界のコンプライアンス研修

研修対象者

スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター等の経営者、役員、管理職、従業員など

流通小売業界

研修の特徴

・流通小売業界の特徴を踏まえた実践的な研修です
・流通小売業に関する幅広い法律知識を身につけます
・不祥事の具体的事例と予防・対応策を取り上げます

ーお気軽にお問合わせくださいー

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流通小売業のコンプライアンスのポイント

※流通小売業のコンプライアンスのポイントの一部をサンプルとしてご覧頂けます。
※実際の研修では、専用のテキストを使用して解説を行います。

  1. 流通小売業の特徴
  2. 顧客情報と個人情報保護法
  3. 広告・販促活動の法律知識
  4. 労務管理① 流通小売業のための労働法
  5. 労務管理② パート・アルバイト店員
  6. 労務管理③ 残業代トラブルの予防
  7. 店舗運営① 店舗に関連する行政法規
  8. 店舗運営② 店内事故と万引きの防止
  9. メーカー・卸との取引と独占禁止法
  10. ネットスーパーとエコストア

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